子供に勉強させるのとダイエットさせるのは似ている

子供の勉強嫌いとダイエットのつらさに通ずるもの

子供の勉強嫌いとダイエットがつらいことの共通点は

自分を強制する点にある。

 大学生の頃、僕は家庭教師のアルバイトを始めた。

僕が指導することになったご家庭は三人兄弟で姉、長男、次男の構成である。

そのうち姉、次男は不登校気味であると聞かされていた。

精神に来ているのだろうかと不安ながら最初の指導をしたが拍子抜けした。

姉と次男の性格は明るくフレンドリーであった。

全く不登校の雰囲気を感じさせないその姿から

原因を感じることはできなかった。

彼らになぜ学校に行かないのか聞いてみた。

すると、“勉強が分からないから行きたくない”

とだだをこねるように笑いながら答えた。

僕はご両親がお子さんを甘やかしているんだと最初は思った。

だが、お母様は強い方で叱るときは叱るし、

甘やかしているようには思えなかった。

むしろ、息子には勉強ができるように

なってほしいという思いがひしひしと伝わってきた。

 

ある日、僕が家庭にお伺いしても勉強がいやで部屋から出てこないことがあった。

そこで、ご両親に相談しやるように促してもらった。

だがそれ以降、一ヶ月ほど僕の指導を受けようとしなくなった。

お母様の説得する姿を肌で感じてあることに気づいた。

子供のいやなことを強制していることに。

人はいやだと思っていることを強制されると反発してやりたくなくなるものだ。

勉強しなさいと言われてやる勉強は苦痛でしかないし、

そのとき過ごした時間は生産性も低い。

子供に勉強してほしいと願うのであれば、

勉強しなさいと言うのは

最も避けるべきことであると思う。

これはダイエットにおいてもいえるのではないかと僕は考えた。

ダイエットは食事制限、運動など今までしてこなかったから

いざ始めるとつらくて成功させるのは困難である。

自分に米を食べてはいけない、お菓子を食べてはいけないと

強制力を持たせることはダイエットがだんだんつらくなる原因となる。

 

ある日、テレビで黃皓さんのダイエット指導のVTRを見た。

彼はほめてのばすを徹底し、無理に食事制限させようとしなかった。

強制してつらくなることよりも楽しくダイエットさせようとしていた。

褒めて褒めてを繰り返し、自発的に

ダイエットするためのやる気を”引き出し”ていた。

こうして芸能人たちを2ヶ月で肉体改造させた。

 

彼のダイエットを自発的にさせるためのプロセスと

子供を自発的に勉強させるためのプロセスは

似ているのではないかと感じた。

子供を強制させない、自発的に勉強を促すために褒めて

本人の中にあるものを”引き出し”てあげるのが

指導をすると言うことではないかと私は思う。